遺言イメージ

アメリカ人の夫が英語で作成した遺言書について

私はアメリカ人の夫と結婚し、日本で暮らしていました。
子供にも1人恵まれて、それなりに幸せに暮らしていたのですが、予想もしていなかった病魔に襲われた夫は昨年天に召されてしまったのです。
まだ若かったせいで病気の進行が想像以上に早く、夫の両親は彼の存命中に日本へ来ることができませんでした。
入院してから1ヶ月経たないうちに亡くなってしまったので、本当にあっという間の出来事だったように感じています。
夫の葬儀のためにアメリカから駆けつけた彼の両親と一緒に遺品整理をしていた時に、彼の持ち物の中から遺言書を見つけました。
日常会話程度の日本語であれば何ら不自由なく使っていた夫でしたが、最後の意思の表明とも言える遺言書はやはり英語で書かれていました。
遺言書には、自分の全財産を妻と子供に残す旨が書かれていましたが、それ以外に、将来成長した子供へのメッセージのようなものも書かれていましたので、読んでいて胸が熱くなってしまいました。
日付を見ると、病気が発覚して入院する直前に書かれていたことがわかりました。
余命告知等は一切していなかったのですが、彼なりに状況を判断して、もう自宅へは戻ってこれないかもしれないと考えていたようです。
彼の両親にも異存はなかったので、後日、家庭裁判所に検認の申し立てを行いました。
もともと封がされていない状態だったので、私は先に内容を読むことができていたのですが、気になっていたことがありました。
それは全文が英語で書かれている点と、ハンコが押されていなかった点です。
彼は便宜上、カタカナの認印を持ってはいましたが、日常的にはあまり使っていませんでした。
どうしてもハンコが必要となるケース以外は全て署名で済ませていましたので、遺言書にも署名しかなされていなかったのです。
以前、ハンコが押されていないために、遺言書そのものが無効になってしまったという話を聞いたことがあったので、心配していました。
しかし、実際には、外国人の場合、ハンコが押されていなくても署名がなされていればオーケーという取り扱いがなされておりましたし、自筆証書の形式であれば、日本語以外の言語で書かれていても何の問題もないのだそうです。
ただし、公正証書形式の場合には、日本語で作成しなくてはならないと聞きました。
私の夫の場合は自筆証書だったので、彼の意思が無効とされることはありませんでした。

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